その昔 京都の「樂美術館」で

不思議プラス強烈な体験をした。

そこには 長次郎の黒樂から

当代吉左衛門の茶碗が時代順に並んでいて

確かに歴代の器は素晴らしかったのだけれど

不思議で強烈な凄さとは当代の樂さんのものだった。

プロフィールを見ると「東京藝大彫刻家卒業後、ローマへ彫刻で留学」とある。

「音楽は精神の流れだ」などと嘯いていた当時

彫刻的な極限までデフォルメされた樂さんの茶碗は

「音には形がある」ことを僕に想い起こさせてくれた。

こうして僕は無許可で樂さんを自分の「師匠」に決定してしまった。。。

それから20年。

今また樂さんの藝術に不思議と驚きを感じた。

滋賀県にある佐川美術館。

日本画家の故平山郁夫と彫刻家佐藤忠良の作品館に寄り添うように

吉左衛門館がある。

テーマは「守破離」。

樂さんは何を守り何を破ろうというのか。

ピカソがアフリカの「仮面」から

キュービズムに至ったのを思い出させるような不思議さ。

アジアの石像や木像のシンプルで不思議な表情を見ながら

茶碗が神の領域へと深く切り込む世界に見えてくる。

茶碗の背景に「像」という「いのち」があるせいだろうか。

その前に置かれた茶碗から宗教的ともいえるオーラが漂う。

天のメッセンジャーである鳥になぞらえて

敷き置かれる棗(なつめ)の数々。

かつて「音という形あるもの」を教えてくれた樂さんの茶碗から

以前の鋭角さが消えていた。

形を「離」れて自由を謳歌するなんて小さなことよりも

遥かに遠くて近くにある不思議を探っているかのよう。

水牛さんと鳥さん、そして蛇さんのモチーフは

樂茶椀の厳しい雰囲気を和ませてくれるんだよね。

でもそこから感じ取れるのは

はるか遠い昔の記憶。

まるで前世を語っているような。。。

懐かしさにも似た感覚。

迫り来る時代を感じ取り

それを表現する。

音楽に果たしてそれはできるか???

そんなことを感じた幸せな一日でした!

佐川美術館の所在地は以下のとおり。

滋賀県守山市水保町北川2891

Phone:077-585-7800

Fax:077-585-7810

開館時間:9時30分~17時 (最終入館は16時30分迄)

休館日:毎週月曜日

楽さん自作のお茶室は必見です!!!

まるで過去と未来の分岐点にいるみたい。

心が洗われるような気がしますよ!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です