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From:村中大祐

私の最初の外国体験は20歳前後の頃のこと。
ウィーンという街に夏の3週間を過ごした。

もちろん最初の体験だから
言葉もわからず、
見るもの、感じること、
そのすべては「違い」にフォーカスされる。

今思うと当時の自分のなかで
ウィーンという街を見た最初の印象は
以下の2点に集約されるように思う。

1.街がバロック(ロックではない)で違和感。
2.マネキンが獣に見える。

この2つ。
街の空気感には昔から敏感だったとは思わないが
ウィーンの独特の空気を感じた若い魂は
そのそっけなさと、無機質を
「日本の方が優れている」と思った。

そして「そっけなさと無機質」の理由は
バロック様式の建物からくる部分もあるのではないか、
と思ったりもしたが、これは行ってみた方なら
ひょっとすると理解できるかもしれない。
(多くの方はウィーンを「美しい」と表現するが
私は美しいとは思わないから、感じ方も千差万別だが。)

マネキンについては、
ショーウィンドウにおいてある女性の人形が
「ああ、これがウィーンの女性か」と
思わせるものだった。

実際にお店に入ったときに感じる応対は
女性がひどく男性的で、
「お前、ここに何しに来たんだ!」
と言わんばかりの言葉遣いでやって来る。

これで物が売れるのか?と
本気で感じる毎日だった。

そのくらい人間が発する言葉の乱暴さは
強烈にこころに残る。

他の国ではその後もあまり感じたことのない
不思議に「高圧的」とも言える言葉遣い。

その背後にある彼らの持つ意識を
思わず考えさせられた。

ウィーンという街は古くは
オーストリア・ハンガリー二重帝国の
栄華を極めたとは言え

現在は何とはなしに田舎くさい
街としての印象は拭い去れない。

そんな場所でプライド高く生きるのが
彼らの今を支えているのかもしれない。

「わたしたちは音楽の都、そしてヨーロッパの中心」
そんな意識かもしれない。
それがウィーンの中に「私が」感じた第一印象。

でも素晴らしい体験もある。

当時ウィーン市内の公園で
ある日疲れをいやすために音楽を聴きながら
ぼーっとしていたら

どうやら財布を落としていたらしく
後から気づいて警察に行くと
ちゃんと自分の財布が届いていた。

中身は何も触られていない。
そんな体験もあったから
必ずしもネガティブな記憶ばかりではない。

ただ、こういった体験の中で
自分の脳裏に焼き付く思いというのがあって
それはやはり発せられた「言葉」の方が
印象が強いわけだ。

言葉というものは
実際のエピソードよりも印象に残る。

外国に行ってみて
そのことは特に強く感じたことかもしれない。

今日も素敵な一日を!
ヨコハマの自宅から
村中大祐

追伸:
もうすぐニュースレターNo.2が出来上がる。
テーマは「カラヤンの仕事術」。
カラヤンについて語られた証言の多くは
彼が指揮者だけでなく
経営者としても十分にその才能を発揮していたことだ。
多くの人間がカラヤンをリーダーとして
認知していたことは
衆目の一致するところだった。

その彼の仕事の仕方。
交渉の仕方は極めて刺激的で
実は私も、そこから多くを学んできた。

例えばカラヤンがポートレートを
写真家に撮らせる際、気を付けていたことがある。
それは自分の顔を撮る角度だ。

彼は決して気に入らない写真は許可しなかったし、
何より「自分の顔をどちらから撮影するか」
について、舞台の下手から撮影することを
指定してきたという。(顔の左側から撮影することになる)

このエピソードでも思うのは
カラヤンという人間は
自分の弱みや強みを把握しながら
その強みにフォーカスすることを
徹底した人だったということ。

彼から学べることには
アントレプレナーや個人事業者、
そして自分の城を守ろうとする社長たちが
知っていて間違いなく有益なものが多い。

そして何より
マーラー以降の指揮者の系譜から見えてくるのは
カラヤンを起点に
カラヤン以前とカラヤン以降で
リーダーの形に大きな変化があったということ。

それは取りも直さず
世界の今後を占う大きなカギともなりうるということ。

指揮者の動向に注目するのもいいが
むしろそこから今後の世界が読み取れる方が
よほど興味深いというもの。

そんなお話を続けていくつもりだ。
創刊号からお読みいただける年間購読には
30名様先着のみ限定で以下の2つの特典が用意されている。

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