リュッケルトの詩3

自分の感覚に起こる不思議。

浮遊体験。

(注:幽体離脱ではありません。。。)

クリスタ・ルードヴィヒの演奏会で得た

この浮遊感は

詩と音楽のなせる技

音楽だけによって生まれた現象ではない

面白さ。

その理由がマーラーの曲にあるのか

リュッケルトの詩にあるのか

それを突き止めてみたいと思った。

これを考えていくなかで

マーラーやリュッケルトを通じて

その時代や人の息吹を感じられる

この考えはある意味

司馬遼太郎さんの影響かもしれない

リュッケルトの詩

「わたしは俗世を離れて」の訳は

以下のとおり

Ich bin der Welt abhanden gekommen

Gedicht von Friedrich Rückert

Ich bin der Welt abhanden gekommen,

Mit der ich sonst viele Zeit verdorben,

Sie hat so lange nichts von mir vernommen,

Sie mag wohl glauben, ich sei gestorben!

Es ist mir auch gar nichts daran gelegen,

Ob sie mich für gestorben hält,

Ich kann auch gar nichts sagen dagegen,

Denn wirklich bin ich gestorben der Welt.

Ich bin gestorben dem Weltgetümmel,

Und ruh’ in einem stillen Gebiet!

Ich leb’ allein in meinem Himmel,

In meinem Lieben, in meinem Lied!

Friedrich Rückert

私はこの世界から完全に離れてしまった

かと言って

もしあのままこの俗世にかかずらわっていたなら

多くの時を無駄にしたことであろう

この世界で私の消息は

既に長いこと不明のままだ

おそらく世間は私が死んだとでも思っているに違いない

世間が私を既にこの世の人でないと思っている事実など

実はこのわたしにとって

もうどうでもよいことなのだ

ましてやこの私に異論を唱える権利などありはしない

なぜなら私は本当に死んでしまったのだから

つまり

この俗世からは死んでしまったということなのだ

私は今 死んで

この世の喧騒から離れている

そして

ある静けさに満ちた場所で憩いを得ている

私はこの私だけの世界で

たったひとりで居るのだ

私の愛とともに

私の歌とともに

(訳:by Mu-ran)

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