どうも。村中です。
音楽を聴くときに
高い声が好きな人と
低い声が好きな人と
それぞれおられると思うんですが
あなたはどちらの人でしょうか?
私はどちらかと言えば
中声が好きで
落ち着いた声を好むのですが
それは楽器で言うと
チェロやホルンみたいな音になりますね。
ヴァイオリンでも落ち着いた音がいい。
キンキンする音は
うるさい!と思ってすぐに
聴くのを止めてしまいます。
これは医学的にもある程度は
理由があるようで
あまり大きな音を聴くと
耳の内耳にある突起のようなものが
壊れてしまうそうで
例えばディスコに入って
ガンガン音が鳴る音のなかで
長時間過ごすと
一旦そこから出てみたら
耳が聴こえにくい状況になるわけです。
これは相当耳に悪いし
脳にも影響が出るようです。
ですから、あまり強い音を
長時間聴くことは
生活にダメージが出るので
長持ちさせたいのなら
止めた方が良いです。
これはアメリカ、カナダ、イギリスの
いくつかの大学の
共同研究の成果なのですが
まさに我が意を得たりの
この研究結果に、私は納得です。
さて。。。
私は最近とみに
「心地よい音」を求めています。
別に誰かと競争をする環境にもなく
誰かより優れている必要もないので
演奏も聴く人の「心地よさ」を
重要視しています。
それは演奏家としては
まさに新しい次元の話なのですが
そのせいでしょうか。
毎日聴く音楽にも
かなり気を配るようになりました。
上記の研究も
そうした視点を持って生きていると
勝手に向こうから
私の目にポンと
飛び込んで来たのですね。
「求めよ。さらば開かれん!」でしょうか。(笑)
別に無理して調べたわけでもないんです。
楽器演奏が脳の成長を助ける話や
音楽が脳の損傷をカイゼンして
集中力を高めるとか。。。
音楽の効能について
様々な形で世界的な学術研究のなかで
研究成果がバンバンと出てくる。
私たちはまさに
そんな時代に生きているのですが
私たちの生活も
それに併せて、実は自分でも
気が付かないうちに
いろいろな生活形態に
変わってきています。
そして二極化が進行する。
忙しい時間を過ごす人と
ゆったりと時間を過ごす人。
最近よく語られている
富裕層と貧困層の二極化は
実は「時間の使い方」にも
表れているように思うわけです。
時間を「豊か」に使うか。
それとも「貧しく」使うのか。
あなたはどちらの側が良いですか?
私は音楽をしばらく
家では全く聴かない時期があって
その時は
気が付かなかったんですが
最近は
毎日出来る限り
音楽を聴くようにしています。
そうすると断然、
「時間が豊かになった」のを
実感しています。
例えば食事のときに
素敵なワインを飲んで
美味しい料理が並んでいても
音楽があるだけで
レバレッジがかかるというのか
どことなく会話がはずむんですよね。
そんなちょっとした心遣いが
以前はあまりできませんでした。
自分は音楽家だから
音はいつもアタマにあって。。。
そんな気持ちでいたのですが
「場」というものを豊かにする
そのことに気を遣うようになると
どうしてもそこには
音楽が必要だと、気づいたんですね。
それは音楽家として、というよりも
一人の生活者としての気付きです。
音楽のある生活とは
家族や場を愉しくする、
あるいは
自分がゆったりとした時間を
皆と共有するための必須アイテムだと
心から思うようになりました。
そうすると
場に合う音と場を壊す音。
この2つが存在することが
やっぱりわかるわけです。
私は朝はクラシックが多いです。
でもオーケストラとか
絶対にかけません。(笑)
あんなもん、聴いてられない!
朝はギターの時もあるし
バッハとかが多いですね。
何故かな?と思うと
やっぱり気が
整っているからなのでしょうか。
ギターと言っても、我が家では
セゴビアしか聴かないのです。
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セゴビアというギタリストは
「音楽」を語るように
弾いてくれるので
落ち着きます。
これが現代のギタリストだと
朝にはちょっと
合わないかもしれません。
まあ、スタイリッシュな朝を
取り入れているなら
現代的なギターもありですけどね。
でも、あくまでも
一日の主役はあなたなので
あなたの生活を引き立てるものが
一番良いに決まっています。
だからギターとか
あるいはバロック音楽。
特にバッハとかは
脳内の思考が整うようですね。
多くのアーティストに訊きましたが
建築家の人とかは
バッハを聴く人が多いようです。
仕事がはかどる、と言っています。
私も朝はバッハが多いですね。
バッハだと、高い音でも
そこまで耳に刺さらないのです。
ブランデンブルク協奏曲とか
コルネットがアクロバティックな動きをしますけど
全然苦にならない。
あれ何故かな?
それがベートーヴェンになると
それはもう、ある意味
圧力になる。(笑)
無伴奏チェロ組曲は
私、昔からチェロを弾いていたから
大好きなのですが
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このカザルスの録音は
朝には良いんですよね。
最近のお気に入りは
アンドレ・ナヴァラという
フランスの大チェリストの録音。
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彼の音は絶品なんですよ。
音楽も自然だから
「ながら聴き」はもっていこいです。
カザルスの音は
セゴビアの世界と共通しますね。
同じスペイン系ということもありますが
(カザルスはカタローニャだと思います)
音楽を語れる
非常に数少ない演奏家です。
チェロを弾くにとどまらず、
音楽と世界観を語ることのできる演奏家。
だから逆にそういう人達の音は
あなたの朝に侵入して来ないわけ。
ブラームスという作曲家も
非常に生活を脅かし
人の生活に侵入・介入しやすいのです。
というか、そういう演奏を
これまでする人が多かったですね。
おまけにヴァイオリンが入ると
大変ですね。
「我ここにあり!」とやるわけです。
そうなると、もう聴いていられない。
ブラームスも演奏家たちから
かなり誤解されてますね。(笑)
本当は優しくて温かい人なのに。
みんな力づくで音楽をしようとする。
ところが。。。です。
ルービンシュタインというピアニストは
昔パウル・コハンスキーという
ヴァイオリニストの友人がいて
その彼といつも
ヴァイオリン・ソナタの演奏を
していたそうです。
だから殆どの作品を暗譜していて
何かというと
パーティやコンサートで
暗譜でヴァイオリニストの伴奏をしていました。
そんな彼が南米で発掘した才能が
当時のヘンリク・シェリング。
高名なヴァイオリニストです。
シェリングはルービンシュタインが
世に知らしめたヴァイオリニストです。
その二人が見事なブラームスの
ヴァイオリン・ソナタを演奏している録音がある。
これは静かにバックグラウンドで流していると
本当に心地よいです。
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まあ、こんな感じで
高い音でも苦しくならない音がある。
バッハの無伴奏ヴァイオリンの作品は
先日確か、ナタン・ミルシュタインの演奏を
お話したかもしれません。
こちらは素晴らしいですが
聴く者を離さない(笑)ので
正直疲れます。
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でもこれが
ヨーゼフ・シゲティのヴァイオリンだと
音を小さくかけておくと
味のある世界が
あなたを包んでくれます。
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まあ、こういう風に
朝の音楽を愉しんでいます。
ご参考までに。
今日も素敵な一日を。
村中大祐
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