From:村中大祐
自然と音楽を語るにあたり
ひとつ考えたことは
日本のこころと音を結ぶ
その深いありかを探ることでした。
偶然にもいくつかの要素が同時多発的に
私の周りに生まれ出てきたので
それを結び合わせることに成功しましたが
それはもう、見えないちからのお蔭としか
言いようがありません。
幼い頃の写真を紐解くと
短パンで祖母と訪れた
鎌倉にある鶴岡八幡宮の写真が見つかります。
今ではもうなくなってしまった
あの大銀杏の木の前や
宇佐神宮の祀ってある場所で
2~3枚父が祖母と私を映しているのです。
その写真が先日見つかって
これは昔の鶴岡八幡宮だと理解し
やはり神縁・仏縁というものが
存在することを今更ながらに理解した次第です。
私たちがOrchester AfiAと共に
奉納しよう思い立ったのは
鶴岡八幡宮の宮司さまとの出会いからでしたが
そこで選んだ曲目は
メンデルスゾーンとモーツァルトでした。
メンデルスゾーンの弦楽八重奏曲は
ゲーテの影響が色濃く残っています。
知識としてでなく
感覚としてそれをどう捉えるか。
スケルツォが風なのです。
見上げると夜空には満月が。
ゲーテの詩のちからを借りて
まだ10代のメンデルスゾーンが
風を吹かせます。
時は止まり
しばし風の音に耳を澄ます。
空の月あかりとともに
夏の夜も深まっていくようです。
そんな音楽を
私は演奏したいと思っています。
今日は弦楽八重奏曲から
スケルツォをお聴きください。
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メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲より「スケルツォ」から
村中大祐指揮Orchester AfiA(2013年10月浜離宮朝日ホールにて)
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