内気な男たちのInside Out
これが10月15日(土)紀尾井ホールで18時から行われる
「Reの悲劇」公演のプログラムノートの書き出しだ。
今日からしばらくお付き合い頂くのは「出会いの不思議」について。
そういう私も世界中で不思議なことにずいぶん遭遇してきた。
そしてこの演奏会で取り上げる二人の作曲家、
ブラームスとシューマンの出会いについても不思議がたくさんあるのだ。
村中大祐指揮Orchestra AfiA「自然と音楽」シリーズVol.11
Die Geburt der Tragödie「Reの悲劇」
ブラームス:「悲劇的序曲」ニ短調作品80
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調作品15
シューマン:交響曲第4番ニ短調作品120
この三曲のなかで、二人の人生がこれでもか!というほどに
絡み合う。ある時は死んだあの世からもメッセージを送ってくる。
そんなお話、聞いてみたければ、明日からお楽しみに。
まずは導入から。
内気な男たちのInside
Out
アーティストとは総じて皆「内気」なものであるが、
そんな内気は社会の荒波の中では、残念ながらマイナスとされてしまうことが多い。
だが真のアーティストには大抵「逆転の人生」が待っている。
彼らはそういった自分の「弱み」をInside Out(ひっくり返し)して、
遂には世間の評価を勝ち取っていく。
今回取り上げたシューマンとブラームスの作品は、
その「内気」さから初演時にいずれも成功しなかった作品ばかりであるが、
作曲家として彼らが自分自身を偽りなく表現した、
いずれも名曲中の名曲。彼らの代表作ばかりである。
明日からをお楽しみに。
横浜の自宅より
最近のコメント