マーラーの3番ってのは、
私がある意味一番大事にしている作品です。
だけど、9番と一緒で、
第1楽章が長い。ホルンがめちゃ多いし。
やるのは難儀です。歌手も難しい。
何がって、ディクションを
ちゃんと歌ってもらう事は、何より大事。
それが出来る人が
世界でもほとんどいません。
残念なことですけど。
それが現実。
だからそうそう演奏ができない。
私は10代に
バーブラ・ストライザンドとか、
イヴ・モンタンとか、
ビル・エヴァンスとか、
ホロヴィッツとかと一緒に、
やっぱりマーラーを聴いた経験があって、
更には
フィル・コリンズとか
ボスとかのコンサートに行って
代々木でシャウトしてましたから、
そんな若人には
マーラーって、凄く面白く感じたんです。
当時は演劇にも携わっていたし。
指揮者とか目指してなくて、
ピアノ弾きが憧れで、
ただそれだけだったんですが、
そんな男の子が
あのマーラーの色というか
世界観に惹かれた。
同じ時期にアルバン・ベルクの
作品1のソナタを人前で弾く機会があって、
そしたら展開部でぐるぐる回ってしまい、
めまいのような転調を失敗したんですね。
大学の3年の時だったか。
外語大のね。
ドイツ語さぼって、
フランス語やってた頃です。
そのベルクの作品1ってのや、
初期の7つの歌を、
下手くそな歌手と一緒にやってました。
ヴォルフのイタリア歌曲集全曲とか。
あ、あとシューベルトの歌曲ね。
だから私、
マーラーのRhein Legendchenとか得意っす。
そういうのをやると、
音楽の本質が体得できるんですよ。
一つの単語から色々な、
出汁のような味わいが出てきます。
例えばマーラーの3番に
Ich schliefって出て来る。
別に文法の話じゃないですから。(笑)
マーラーの世界。
それがどんなイメージか。
ダンテの神曲はやっぱ近いかも。
Was spricht die tiefe Mitternacht?
Lust tiefer noch als Herzeleid!
Doch alle Lust will Ewigkeit!
will tiefe, tiefe Ewigkeit.
Was mir der Mensch erzählt.
■追伸:今の時代にマーラーの歌詞、必要かもよ。結構やばいから。(笑)
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